お客さまのバイク人生が変わっていく
瞬間って、今でも胸が熱くなります

レッドバロン磯子 経営者店長杉田 匠

#02.

Sho Sugita

若いライダーを守れなかった

レッドバロン磯子の杉田店長には、新人時代の忘れられないエピソードがある。それは、常連客として慕ってくれていた学生たちとの間で起きた出来事だった。

「入社してすぐに配属された店舗は、近くに大学があったんです。そこの学生さんが、仲間の紹介で、ひとり、またひとりと僕からバイクを買ってくれた時期がありまして……。結局、6~7人の学生さんが常連になってくれたのですが、そのとき、彼らの仲間のひとりだけが、レッドバロンではない店で買ったバイクに乗っていたんです」

「そんな彼のバイクは故障が多く『なんとかしてあげたい』という気持ちは、正直ありました。ただ、声をかけられずにいるうちに、彼だけがバイクに乗らなくなってしまったんです。理由はおそらく、自分では整備ができなかったから。お節介だと思われてもあのとき何かしてあげるべきだったんじゃないか……。くやしい思いは、今でも忘れられません」

アメリカンではなくオフロード車をすすめた

一方、同じ店舗でこんな出来事もあった。それは、「のんびりとバイクに乗りたい」と言って、初めてのバイクとしてハーレーダビッドソンのようなアメリカンタイプを探していたお客さまのエピソード。どんな乗り方をしたいのかじっくりヒアリングしてみると、杉田店長には違うイメージが浮かんできたという。

「そのお客さまが住むエリアって、細い田舎道が多くてアメリカンで走って気持ちがいいような一本道はないんです。なので、アメリカンを買ってもおそらく楽しめないじゃないかと思いまして……。そこで思い切って、オフロードタイプのバイクをすすめてみたんです」

「結果的に、僕はアメリカンを買いに来たお客さまに、ホンダのXR250というオフロードバイクを買っていただき、とても満足してもらったのですが、ここからさらに思いがけない展開になるんです。そのかたは、XR250を皮切りにフルカウルのスーパースポーツなどを何台も乗り継いであらゆるジャンルの走りを楽しむ筋金入りの『バイク乗り』になったんです。レッドバロンで働いていると、こういうことが結構起きるんですよね」

ライダーの人生に影響を与えることができる仕事

杉田店長自身も大学在学中に、レッドバロン枚方でバイクを購入した経験がある。そのときは、ヤマハの定番モデルSR400を買いに行ったのだが、最終的にスズキのGOOSE 350という違ったタイプの中古車を買うことになり、未知なるバイクの世界に目覚めていく。それが「バイクを販売する」という今の仕事を目指すきっかけになった。

「今でも、整備不良車が原因でライダーを辞めてしまった学生さんのことを思い出します。自分から買ってもらっていたら、彼のバイク人生は今でも続いていたんじゃないか……。そんな悔しい思いが芯のように心に残っています。だからこそ、お客さまにとって本当に納得のいく1台をおすすめしたいんです」

「社会人としてはまだまだ未熟な自分ですが、『自分の知識や提案』で、お客さまのバイクライフをより豊かなものにできた達成感って、本当に自信になるんです。それに自分のアドバイスでライダーの人生に影響を与えることができるって、感動的じゃないですか? バイク好きにとって、これほど熱くなれる仕事って、ほかにはないと思います」

インタビュー

Interview

レッドバロンで働く先輩達のリアルな声を職種別に聞いてきました。